このシリーズでは、
AIツールを使って、欲しい答えに、たどり着くために、
必要な視点や使い方、ツールの違い、そしてプロンプト(AIへの質問の仕方)の工夫を、初心者の方にもわかりやすくお伝えしていきます。
目的は“AIを使いこなす”ことではなく、“自分のやりたいことを実現する手段としてAIを使う”こと。
私自身、何も分からない状態からスタートして、ChatGPT、Claude、Perplexity、Grokを使いながら、本や実体験も取り入れて学び続けています!
このシリーズは「初心者でもできるAI活用術」シリーズの第2回目です。
AIツールの分類の視点(自然言語処理・生成AI・データ分析)
前回は、初心者でも使いやすいAIツールをいくつかご紹介しました。
では、これらのツールはどんな違いがあるのでしょう?
どれも同じように見えて、実は得意分野がまったく違うんです。
今回はその違いを、シンプルな「ユーザー」視点で見てみましょう。
世の中のAIツールは、ざっくり分けると以下の3つの特性で考えるとわかりやすくなります。
🔸自然言語処理:人間の言葉を理解して、やりとりをする力
🔸生成AI:テキスト、画像、音声、動画などの新しいコンテンツを「作る」力
🔸データ分析:データを読み解き、可視化や予測をする力
※この分け方の中に強化学習があります。これは日常で使うAIツールには現在使われていないので、説明は省きます。
上記の特性を全て網羅しているAIツールはなく、それぞれに強みがあります。
各ツールの特性
ツール | 生成AI | 自然言語処理 | データ分析 |
ChatGPT | ◯ | ◯ | ✖️ |
Claude | ✖️ | ◯ | ✖️ |
Perplexity | ✖️ | ◯ | ◯ |
Grok | ◯ | ◯ | ◯ |
Gemini | ◯ | ◯ | ▲ |
生成AIは画像が作れる、音声入力があるで特性の分類ははっきりと分けられます。
自然言語処理、データ分析においては、それぞれのAIツールの元、「データ」が何によって学習されているかによって、得意、不得意があります。
特性で見ると✖️が付きますが、元々の「学習データ」が何であるかによって、
処理できる範囲が変わってきます。
無料版、有料版で使える特性が違う場合があります。(2025年4月9日の情報を基に作成)
AIツールを使う、ユーザー側に必要な考え方(なぜ特徴を知るべきか)
AIツールには「魔法のようなプロンプト」は存在しません。
大切なのは、ツールごとの特徴を知り、その得意分野を活かすことです。
AIツールの特徴を知らずに使ってしまうと、
「なかなか答えてくれないな…」と、AIを誤解してしまうこともあります。
けれど、特性がわかるようになると、少ないやりとりでも精度の高い答えが返ってくるようになります。
このことを裏付けるツールとして、GMOが提供している「天秤.AI」があります。
このサービスでは、同じプロンプトを複数のAIに入力し、それぞれどのように回答するかを比較できます。
ツールごとの違いを体感しながら、自分に合ったプロンプトの工夫を見つけるヒントになります。
GMO「天秤.AI」公式ホームページ 👉 https://tenbin.ai/

今回紹介した内の4つのAIツールがどうのような情報を同じプロンプトで表示するのかを試してみました。
プロンプト「マーケティングについて詳しく教えてください」を入力、ほぼ同じ答えになると思われる
プロンプトですが、形式、表現、内容は、AIツールによって違いがあります。


使い方のステップ(初心者→慣れてきたら)
実は、AIとの対話にも「段階」があります。
私も最初は「何を聞いていいかわからない」と感じながら、まず大枠の質問から入り、小さな質問を繰り返していきました。
それが少しずつ、「背景を伝える」「条件をつける」といった質問が変化するようになりました。
大枠の質問とは、天秤.AIに聞いた、「マーケティングについて、詳しく教えてください」のようなチャットから始めます。そして、
AIツールの回答から、自分の調べたい内容に合う言葉をひろい、チャットを進めていく方法です。
🪜ステップイメージ:
大枠の質問質
→ 慣れてきたら:「目的・背景・条件・出力形式」などを伝える
→もっと慣れたら:「以下の点をすべて答えてください」戦略
最後に:プロンプト探しの限界を知り、プロンプトの型の存在に気づく
私は、ChatGPTと日々チャットを重ねながら、同時にDALL·Eを使った画像生成にも挑戦してきまし
た。
画像生成では、「人の動き」「立ち方」「背景の様子」など、細かな指定が必要で、ネットにあるプロンプト例や、人の仕草・構図の情報がとても役立ちました。けれど、同じプロンプトでも使うAIツールによってまったく違う画像が生成されてしまいます。
なかなか思うようにいかず、試行錯誤の末、1週間で300枚以上生成してようやく「自分が欲しいイメージ」に近づけるようになりました。
そして気づいたのです。
画像生成のプロンプトには特に、「AIが持つ知識をランダムに繋ぎ合わせる特性」があるため、お手本になる画像を入れても、まったく同じものは作れないことを。
だからこそ、プロンプトは自分で組み立て、何度も修正を重ねる必要がある——
それが、私が体験から学んだ、生成AIとの向き合い方でした。
でも、だからといって不安になる必要はありません。
プロンプトに“魔法”はなくても、“型”はあります。
そして、その型は、あなた自身の目的や試行錯誤の中で、少しずつ自分の求める情報へと近づけ、
より、深い情報へと進ことができます。
小さな問いからはじめて、AIとの会話を積み重ねること。
その繰り返しが、きっとあなたの創造の軸をつくってくれます。
こうして私は、何度も修正しながら、自分の言葉でプロンプトを組み立てるようになりました。
まだ、いまだに試行錯誤していますが。
次回は、AIツールの特徴について、もう少し具体的にお話ししていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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