このシリーズでは、AIとの対話を通じて、自分の知りたいことを少しずつ深めていく「探究型」のプロンプトを中心に、全3回にわたってご紹介しています。
今回はその第3回・最終回。
ここでは「ピンポイント型」のプロンプトとして有名な、深津式を取り上げ、「探究型」との違いを比較しながら、ChatGPTの使い分けを学んでいきます。
ChatGPTで試す「探究型」サラッとおさらい
①まずは、気になることを聞いてみる。
探究型は、はじめに大まかな質問投げかけてもて、返ってきたChatGPTの答えの中から、聞きたい言葉、より深掘りしたい言葉を見つけ、チャットを重ねていく方法です。
全く知らないこと、経験したことのない業界など、分からない用語をチャットを重ねながら知りたい内容に辿り着けます。
ChatGPTのような自然言語処理に優れたAIは、普段の会話のように質問しても、文脈からしっかり意味を理解してくれます。
無理に「正しいプロンプト」を意識しなくても、最初は人と話すように使い始めて大丈夫です。

お話しするように、会話してみて。あなたの入れる言葉のトーンで
返してくるChatGPTの言葉の使い方が変わる。色々試してみてね。
②探究型の会話に慣れてきたら
今までの探究型のあなたの質問に助け足すといい4つのプロンプトをお伝えしました。
①目的を明確にする
②指示を具体的にする
③出力形式を指定する
④背景・状況を追加する
ピンポイント型:深津式プロンプトなど
すでに知りたいことが明確で、「ズバリこれを教えてほしい!」というときには、
ChatGPTが登場した初期から話題になった「深津式プロンプト」がとても便利です。
これは、noteのCOOである深津貴之さんが提案した「最短で答えを引き出すプロンプトの型」。
特にビジネスやマーケティング、企画の初期設計など、効率重視の場面で活躍します。
深津式プロンプトの基本構成
深津式は以下の3つをコンパクトに組み合わせて使います:
【あなたは◯◯の専門家です】(役割の指定)
【〜という目的で、〜について】(目的・テーマ)
【出力形式は●●でお願いします】(欲しい形式を明確に)
条件・目的・出力形式をコンパクトにセットで伝えることで、無駄のない、的確な回答を引き出すことができます。
💬ワンポイント補足(探究型との違い)
探究型は「会話を重ねながら、少しずつ理解を深めていくスタイル」ですが、
深津式のようなピンポイント型は「初めから明確なゴールがある」時に効果を発揮します。
💡深津式プロンプト活用例
大量のデータの中から、必要なものを抜き出すときに特にこのプロンプトが生きてきます。
これもChatGPTにプロンプトとデータを入力することで下のように行うことができます。
あなたはSNSコンサルタントです。
以下に、インフルエンサー4名のフォロワー数とエンゲージメント率のデータがあります。
この中で、最もエンゲージメント率が高い人物を1名選び、その理由を1文で説明してください。
出力は「名前:理由」という形式でお願いします。
データ:
Aさん:10,000フォロワー・エンゲージメント率 5%
Bさん: 8,000フォロワー・エンゲージメント率12%
Cさん:15,000フォロワー・エンゲージメント率 3%
Dさん: 9,000フォロワー・エンゲージメント率10%
こういった形式なら、データ分析×目的に沿った出力という、深津式の良さがぐっと引き出されます。
「探究型」「ピンポイント型」の比較まとめ
どちらが“正解”かではなく、「目的に応じて使い分ける」ことが大切
探究型は学び、知識をつけたい時、調べたいことが具体的にわかっていない時。
ピンポイント型(深津式)すでにデータ・知識などがあり、ピンポイントに答えをに得たいとき
というふうに、目的に合わせてプロンプトのスタイルを使い分けるのがポイントです。
特徴 | 探究型プロンプト | ピンポイント型プロンプト(深津式) |
---|---|---|
質問の内容 | 漠然としていてOK | 具体的であることが必須 |
回答のスタイル | 会話を続けながら深まる | 1回で完結を目指す |
ChatGPTのモード | 対話型・思考整理型 | 即答型・指示実行型 |
初心者向け度 | ◎(一緒に考えてくれる) | △(構造理解が必要) |
ChatGPTはあなたの | 仲間、マネージャー | アシスタント、秘書 |
まとめ : ChatGPTの視点で
「初心者でもわかるAI活用」シリーズいかがでしたでしょうか?
この最後の回「プロンプト」の使い方をお伝えすることがとても難しく、大変時間がかかりました。
最後に思いついたのが、まさに指示のプロンプト!「ChatGPTの視点で」を加えたのです。
プロンプトを処理するのは、ChatGPT。私がプロンプトを作る視点でこの記事を作ろうとしたので、
説明の仕方を悩んでいたのです。
そしたら、ChatGPTとうまく噛み合わなかった部分も解決。初めての方でもお分かりいただけるプロンプトの活用法の解説ができました。
まさに、シリーズ最後ChatGPTとの共作となりました。
プロンプトと思うと、なかなか堅苦しくて始められないかもしれん。
途中にも書いたのですが、ChatGPT、Claude、Perplexity、Grok 全て自然言語処理能力を持ったAIツールなので、チャットの言葉の前後を読み、日本語の意味を理解しとうとする能力があります。
どう、聞こうかな?と指が止まる前に、「こんなこと聞いたら、子供っぽい?」なんてことから聞いても大丈夫。大切なのは、まず使ってみること。AIツールと会話を重ねてみてください。
その中で自分に合った使い方や、自分なりの学びのスタイルがきっと見つかるはずです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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