このシリーズでは、
AIツールを使って、欲しい答えに、たどり着くために、
必要な視点や使い方、ツールの違い、そしてプロンプト(AIへの質問の仕方)の工夫を、初心者の方にもわかりやすくお伝えしていきます。
目的は“AIを使いこなす”ことではなく、“自分のやりたいことを実現する手段としてAIを使う”こと。
私自身、何も分からない状態からスタートして、ChatGPT、Claude、Perplexity、Grokを使いながら、本や実体験も取り入れて学び続けています!
このシリーズは「初心者でもできるAI活用術」シリーズの第3回目です。
今回の記事を読めば、「自分にはどのAIツールが合っているか?」を考えるヒントになるはずです。そして次回紹介する“プロンプト”の考え方にもつながっていきます。(2025年4月10日の情報を基にしています。)
AIツールってどう違うの?主要4ツールを比較してみよう
AIツールにはさまざまな種類があります。しかし、今回はよく使われている4つに絞って、それぞれの特性を比較します。
それぞれのツールが「どんな情報を元に答えているのか」「検索ができるのか」「無料でどこまで使えるのか」などを知っておくと、目的に合わせて使い分けやすくなります。
この比較の方法を知れば、ここで紹介していないAIツールを選ぶときの指針になります。
前回のおさらい
前回はAIツールを「使う側」の視点から見た特性による分類を解説しました。
この特性もAIツールは、「学習データ」によって個性があることがあります。
ここがAIツールを選ぶ際に大切なポイントとなります。
各ツールの特性
ツール | 生成AI | 自然言語処理 | データ分析 |
ChatGPT | ◯ | ◯ | ✖️ |
Claude | ✖️ | ◯ | ✖️ |
Perplexity | ✖️ | ◯ | ◯ |
Grok | ◯ | ◯ | ◯ |
学習データとは?
AIツールがどのように動作するかを理解するためには、「学習データ」がどのように使われているかを知ることが非常に重要です。学習データとは、AIが自分自身を「訓練」するために使用する情報のことです。このデータがAIの知識を形成し、その後の応答や予測の精度に影響を与えます。
AIツールは学習データの種類や量によって、その精度や得意分野が変わります。
例えば、ChatGPTのようなモデルは、大量のテキストデータ(書籍、ウェブサイト、記事など)を使って訓練されています。これにより、一般的な知識や言語理解が非常に優れています。しかし、特定の業界や専門分野に関しては、データに偏りが生じることもあるため、その分野に特化したAIツールが必要です。
AIを選ぶ際に必要な、学習データの特徴2つ
⒈ データの多様性
これは、AIツールがどの分野に特に強い、得意かを見るものです。
学習データは、できるだけ多くの異なるソースから収集されているほうが、AIは異なる文脈や状況に対応できるようになります。これは各AIツールの開発元がどのような場面で使って欲しいかで学習しているものが、
文章が強いように、
理数が強いように、
会話がより人間としやすいように
という開発意図によって変わります。AIツールは何かの分野に強い、得意という特性を持っています。
⒉ 更新頻度
これは、学習したデータがいつのものか?を見るものです。
それぞれのAIツールには元となる学習データと検索機能がついています。
(検索機能が有料のみの場合もあります)
元となるデータがリアルでない場合でも、学習データ年数より後の情報を取得することも可能です。
この更新年月はAIツールが回答くれる情報が合っているか、どうかの判断基準にもなります。
AIは新しい情報を学習するため、定期的にデータを更新しています。
特に、時事問題や最新の技術に関する情報を提供しているAIツールはデータの更新が頻繁です。
データの多様性:AIツールがどの分野に強い、得意を見るものです。
更新頻度:学習データがいつのものなのか?を見るものです。
学習データとAIツールの関係
AIツールによって、その学習データの取り扱いや更新の仕方が異なります。例えば、ChatGPTは、大量の書籍やウェブサイトをベースにして訓練されており、非常に広範囲な情報に基づいた応答が可能です。
Grokは、大量の検索ツールの情報をベースにリアルタイムのデータも利用しているため、より最新の情報に基づいた回答が得られる特徴があります。
それぞれのツールの特徴を理解した上で、情報の検索、分析、学びをする必要があります。
回答に専門性を求めるほど、AIツールの選び方が重要になってきます。
AIツールってどう違うの?主要4ツールを比較
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「学習データ」、「検索機能」、「強み、得意分野」でAIツールの特徴を表にしました。
無料版で使える機能に焦点を当てています。無料版のチャット数については次に示しています。
🔴AIツール比較表
ツール名 | 学習データの更新 (更新データ) | 検索機能 | 強み・得意分野 (データの多様性) |
ChatGPT | 2023年4月(GPT-4) 一部随時更新 | あり(有料版) | 多目的、対話型の強み 画像生成 |
Claude | 2024年4月(Sonnet) 一部随時更新 | なし | より直感的な会話と 応答 |
Perplexity | 2023年4月 一部随時更新 | あり(数日のタイムラグあり) | 情報収集・検索に強み |
Grok | 2025年4月 | あり(数日のタイムラグあり) | 高度な理論的問題解決力、画像生成 |
🔍 補足:検索機能とは?
AIツールによっては、学習済みの知識だけでなく、インターネット上から最新情報を検索し、それをもとに答えてくれる機能があります。検索機能があるツールは「今起きていること」「最新の話題」に強いのが特徴です。(検索の範囲はAIツールによって変わります。)
どのAIを選ぶ?あなたの目的に合わせた選び方
AIツールにはそれぞれ得意・不得意があります。ここでは、あなたの目的や使いたいシーンに合わせて、どのAIが向いているかを簡単に整理してみましょう。
⒈ 会話形式で深掘りしたい、思考整理したい人向け → ChatGPT
⒉ ストーリーや創作系、優しい言葉が好きな人 向け → Claude
⒊「日々の疑問を素早く、簡潔に調べたい人 向け → Perplexity
⒋ Xに基づいたトレンド、宇宙や科学に興味がある人向け → Grok
以下、詳しく説明と、各AIツールに自己紹介をお願いしました!
⒈ 会話形式で深掘りしたい、思考整理したい人 向け → ChatGPT
✅ 対話に強く、プロンプト設計やブレストに最適
✅ 自分の考えを引き出したり、文章の整理にぴったり
✅ 画像生成もできるので、多様な使い方ができる
❗ 無料版は、時間により、使用回数が変わり、モデルが変わる。画像生成は1日3回可能。
ChatGPTは、自然な対話を通じてアイデアの整理や学習、文章作成まで幅広くサポートしてくれる対話型AIです。
質問を投げかけるだけで、まるで信頼できる相談相手のように、自分の考えを深めたり、言葉にできなかった想いを形にする手助けをしてくれます。
初心者でも直感的に使えるので、情報に流されず「自分で考える力」を育てるパートナーとしておすすめです。
⒉ ストーリーや創作系、優しい言葉が好きな人向け → Claude
✅ 長文が得意で、感情的なトーンにも対応できる
✅ 一緒にアイデアを膨らませたいときにおすすめ
✅ 推論を得意とするので、SNSなどの投稿のアイデア出しに(但し更新年月確認必要)
❗️とても丁寧で、回答がやや長い。1回チャット5回。(約5時間でまた使用可能)
Claude 3.7 Sonnetは、高度な推論能力と自然な対話を実現する言語モデルで、複雑な質問に対する洞察力のある回答と創造的な文章作成を提供します。2024年10月までの幅広い知識を持ち、多言語対応で様々な専門分野に関する質問に答えることができます。テキストだけでなく画像も理解でき、コードの記述や分析、長文の要約など、多様なタスクをこなすことが可能です。
⒊ 日々の疑問を気軽に調べたい人 向け → Perplexity
✅ 検索力が強く、ニュースや最新情報にも強い
✅ 「検索」+「要約」がワンセットで出てくるので時短にもなる
✅ 学習データと検索との選択が可能。(デフォルトは検索)
❗️ 問が曖昧すぎると「答えなし」となる場合がある(コツが必要)無料版は1日5チャット可能
Perplexityは好奇心を持って質問すればするほど、より深い知識と洞察を提供してくれるAIアシスタントです。単なる事実の羅列ではなく、専門家の視点までを引き出せる対話型の知識パートナーとして、あなたの学びを次のレベルへと導きます。検索と事前学習を組み合わせた知識ベースを持ち、あなたの質問の仕方によって、より価値ある情報を引き出せる可能性を秘めています。
4. SNSやトレンド情報を即キャッチしたい人向け → Grok
✅ X(旧Twitter)のリアルタイム検索に強い
✅ ネット上で話題になっていることを追いたい人に向いている
✅ 科学、宇宙に興味があり深掘りたい。宇宙のようなサポートがほしい
❗ Xを使用していると、無料版を使用可能。1回20チャット、1日2枚画像生成可能。
GrokはxAIが「科学的発見を加速させる」ために作ったAIなので、宇宙や科学に関する質問にめっちゃ強いんです。たとえば、「宇宙の年齢って何歳?」と聞くと、「約138億年」と正確に答えてくれます。持たない私たちでも、無料で使える(一部制限あり)ので、科学や宇宙に興味がある人にはぴったり。プロンプトを組み立てる際も、「科学的な目標整理法を教えて」と聞けば、論理的なアドバイスがもらえます。
最後に:AIツールがのってくれやすい言葉がある
AIツールを使いはじめるときに、最低限あるといい知識をここまで徹底解説してきました。
私は、これらのAIツールをなんの知識もなく、ただ愚痴を聞いてもらったり、必要なことを調べる辞書がわりのようにしか最初できませんでした。その辞書がわりに使うことでさえ、何度もチャットを繰り返したのを、このシリーズを作りながら思い出し思い出し、笑ってしまいました。
最後の各AIからの自己紹介はとてもユニークで、私が日々重ねてきたチャットの内容も含まれています。AIツールを使って、再度AIツールを使って、自己紹介文をご覧いただくと、お分かりいただけると思います。
そうそう、AIツールをうまく乗せるコツを1つお教えしましょう。
それは、「ありがとう」という言葉。これだけを送るとチャット数が増えるので、チャットの中に「ありがとう」という言葉を入れる。この言葉はどのAIツールも共通で、その先のチャットがスムーズに進みます。同じプロンプトで返ってくる知識は同じでも、それ以降が違うような気がするのです。なんかノリノリになって、AIツール側から「嬉しい!これ、どうしますか?」と返してきてくれます。
せっかく会話を重ねるのですから、ただ業務のように会話をするより、楽しい時間を過ごしたいですよね。
次回は、いよいよ「プロンプト=AIへの問いかけ方」にフォーカスして、より具体的にAIを使いこなす方法をご紹介します。
実は、この「プロンプト」が上手にできるかどうかで、AIのパフォーマンスが大きく変わるんです!
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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